日本企業の分析

株式会社MonotaRO 決算分析

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株式会社MonotaROってどんな会社?

株式会社MonotaROは兵庫県尼崎市に本社を置く、工場用間接資材の販売事業を行なっている会社です。主要な顧客は中小製造業者でeコマースにより販売を行なっております。2019年12月期の連結売上高は1314億円、連結従業員数は572人となっております。比較的新しい会社で2000年に住友商事とGrainger International,Incの共同出資により設立されました。現在もGrainger Incが議決権の過半数を保有しており同社から役員を派遣されているようです。2006年に東京証券取引所マザーズへ上場を果たしました。

各種指標及び株価の推移

株価の推移

株式会社MonotaROの株価の推移は以下の通りです。

株価は上昇傾向にあることが分かります。

各種指標(2019年12月時点)

自己資本比率 62.1%

株価収益率(PER) 66.08倍

株価純資産倍率(PBR)  19.59倍

自己資本比率は62.1%となっており財務体質は健全なようです。

株価収益率と株価純資産倍率は非常に高い水準にあり市場からは大きく期待されている銘柄であることが分かります。

損益分析

株式会社MonotaROの2019年12月期の連結損益計算書の概要は以下の通りです。

粗利率は26.6%となっております。モノタロウの売上原価には販売諸掛として送料約80億円も含まれています。送料を差し引いて考えた場合の粗利率は約35%となっております。メーカーではなく小売業者に近いポジションで仕入た商品を販売している割には粗利率は高くなっております。

営業利益率も12%と高くなっております。販管費の内訳は以下の通りとなっております。

人件費が大きな費目を占めていることが分かります。とは言っても連結従業員数は572人です。eコマースを通じでの販売であるため少ない人員で対応ができているのでしょう。

広告宣伝費が47億円と大きな金額が計上されております。顧客は中小事業者が多く小口の取引が多いことから、いかに多くの人にモノタロウを知ってもらうかが、売上を増やすためには大切になります。そのため広告宣伝に力を入れているようです。

業務委託費は、おそらく物流関連業務を委託しているのではないかと思います。小口の取引が多く毎日大量の注文が入るため、物流センターの庫内作業を一部委託しているのではないかと思います。

過去の業績の推移

株式会社MonotaROの過去6年間の業績の推移は以下の通りです。

この5年間で売上高は約3倍に伸びていることが分かります。利益も同様に伸びているようですが、利益率はそれほど伸びていないようです。変動費が大きい費用構造であることが分かります。

貸借対照表分析

株式会社MonotaROの2019年12月期の連結貸借対照表の概要は以下の通りです。

最も大きな割合を占めているのが売掛金となっております。回転期間は1.3ヶ月と比較的短くなっています。棚卸資産の回転期間も約1ヶ月と短いようです。商品ラインナップは非常に多いようですが、在庫管理が適切にされていることが伺えます。

有形固定資産と投資計画について

有形固定資産の111億円は茨城県笠間市に保有している物流センターの土地建物とリース資産となっております。eコマース事業であるため店舗への投資はいらないものの、物流センターへの投資が必要になります。

株式会社MonotaROは売り上げの拡大に対応して新たに以下の2つの物流センターへの投資を決めているようです。

猪名川ディストリビューションセンターについては建物は賃貸であるため上記の投資予定額とは別に10年で総額171億円の大型の契約を結んでいるようです。会社の規模に対して思い切った設備投資を予定しているようです。売上は順調に伸びていることから、今後も持続的に成長していくためには必要な設備投資ではないかと思います。

まとめ

今回はeコマースで工場用間接資材の販売を行なっている株式会社MonotaROを取り上げました。売上を大きく伸ばしており非常に勢いがある企業で、設備投資も積極的に行なっていることが分かりました。売り上げのほとんど全てが国内向けであり、日本の製造業は縮小傾向です。間接資材をeコマースで販売するというのは新しいビジネスモデルであり、従来の実店舗型のビジネスから顧客を奪って来た同社は今後も売上を伸ばしていくことが期待できますが、広い意味での市場は縮小傾向であることには留意が必要でしょう。

総合評価

以上を踏まえ筆者の株式会社MonotaROの財務数値の評価は以下の通りです。

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