DEERE & COMPANY ってどんな会社?
会社概要
DEERE & COMPANY の会社概要は以下のとおりです。
- 本社所在地:アメリカ合衆国 イリノイ州
- 設立:1837年
- 事業内容:農業、林業、建設機械の製造販売
- 売上高:440億ドル(2021年10月期)
- 従業員数:75,600人(2021年10月)
1837年に設立された歴史のある会社です。創業者のジョンディアは鍛治屋で鍬(くわ)の販売から事業をスタートしました。
株価の推移
DEERE & COMPANYの2021年10月から過去5年間の株価の推移は以下のとおりとなっております。
株価は2020年に大きく上昇していることがわかります。
損益計算書分析
DEERE & COMPANYの2021年10月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。(1ドル当たり114円で換算しております。)
粗利率は約33%となっており、メーカーとしてはそれほど高くはありません。一方で販管費が小さいため税前利益は17%と収益性が高いことがわかります。
売上高の内訳
DEERE & COMPANYの売上高の内訳は以下のとおりとなっております。
DEERE & COMPANYはトラクター等の農業機械やショベルカー等の建設機械、芝刈機等の販売を行なっています。
金融事業は、代理店の顧客に対する債権を買い取ったりしているようです。また農業機械等のリースサービスを提供しているようです。
DEERE & COMPANYの地域別の売上高の内訳は以下のとおりとなっております。
アメリカ国内の売上高が約半分を占めています。他にはヨーロッパ向けの売上が多く、先進国向けの売上が中心であることがわかります。
業績の推移
DEERE & COMPANYの2021年10月期から過去5年間の業績の推移は以下のとおりとなっております。
売上は2020年に新型コロナウィルスの影響で減少したものの、基本的に順調に増加していることがわかります。農家にとって、トラクター等の農業機械の買い替えは大きな設備投資になるため基本的には景気の波に左右されやすいことが想定されます。
DEERE & COMPANYの損益計算書のポイントは以下のとおりです。
- 粗利率は高くないが、税引前利益率が高い
- 先進国向けの売上が大きい
- 業績は順調に伸びてきている。
貸借対照表の分析
2021年10月期のDEERE & COMPANYの連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。
資産総額は約9.5兆円となっております。金融事業に関連した債権が大きいため資産総額は大きくなっています。
売掛金の回転期間は1.1ヶ月、棚卸資産の回転期間は2.7ヶ月となっています。
借入金が多くなっていますが、金融債権やオペレーティングリースに関する債権が多く計上されていることを考えれば、実質的には財務体質はかなり健全だと言えます。
まとめ
今回は農機具、建設機械メーカーのDEERE & COMPANYを取り上げました。競合他社としては日本のクボタが挙げられますが、売上はDEERE & COMPANYの方が2倍以上大きく、利益率も高くなっています。農業と言えば日本国内では、衰退が続いている印象ですが世界では人口が拡大していますから今後も農機具の需要は伸びていくことが予想できます。製品開発力や販売網で他社を圧倒していることが想定されますから今後も安定して利益を計上することが期待できます。
総合評価
以上を踏まえ筆者のDEERE & COMPANYの財務数値の評価は以下の通りです。