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Facebook, Inc. 決算分析

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Facebook, Inc.ってどんな会社?

Facebook, Inc.はカリフォルニア州メロンパークに本社を置くFacebookやインスタグラムを運営している会社です。また、子会社を通じてMessenger.やWhatApp.といったメッセージアプリやVR端末の開発事業も行なっております。2019年12月期の連結売上高は7.2兆円、従業員数は44,942人となっております。フェイスブックは2004年にマークザッカーバーグ氏が大学の同級生と共にソーシャルネットワーキングサービスのFacebookを立ち上げたことにより事業をスタートしました。当初はハーバード大学の学生限定のサービスでしたが、徐々にサービス対象を広げていき2006年には13歳以上であれば誰でもアカウントを取得できるようになりました。2012年にアメリカのナスダックに上場を果たしました。

各種指標及び株価の推移

株価の推移

Facebook, Incの2019年12月期から過去5年間の株価の推移は以下のとおりです。

株価は概ね右肩上がりで推移していることが分かります。

損益計算書分析

Facebook, Incの2019年12月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。Facebook, Inc.はアメリカの会社ですのでドル建てで財務諸表を作成しております。分析に当たっては1ドル105円で換算しております。

売上高は7兆4,231億円となっております。売上高の約98%は広告収入となっております。世界中で使われているサービスとはいえ広告収入だけで7兆円以上も売り上げるというのは驚異的です。ライバルのGoogleの2019年12月期の広告売上が約14,7兆円でしたのでFacebookはその半分ぐらいの規模感です。売上高の地域別の内訳は以下のとおりです。

やはり本社があるアメリカでの売り上げが大きくなっております。またヨーロッパ向けも大きくまだまだ先進国向けの売り上げが大きい収益構造であることが分かります。

費用について

上記のPLでもお見せしましたが費用の内訳は以下のとおりです。

売上原価の内容としては、データセンターに関する費用や技術インフラの維持のための人件費、コンテンツ取得費用、GoogleやApple等に支払う取引手数料といったものが含まれているようです。研究開発にも1.4兆円の巨額の資金が投下されております。業種が全く違いますが日本が誇るトヨタ自動車の2020年3月期の研究開発費は約1.1兆円ですから、Facebookはそれを大きく上回る資金を研究開発に投下しています。広告で稼いだ巨額の収益を仮想通貨やVRといった先進技術の開発に回しているのでしょう。

これだけ巨額の費用を費やしても、営業利益は2兆5,185億円、営業利益率は約34%と高い利益率を誇ります。

貸借対照表分析

Facebook,Incの2019年12月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

まず流動資産については現預金と市場性のある有価証券の合計が5.7兆円あります。有価証券は主にアメリカ国債や社債といった債券で運用されているようです。余剰資金が豊富にあることが伺えます。

固定資産のうち最も大きな金額を占めているのは有形固定資産です。内訳は以下のとおりとなっております。

建物やネットワーク設備の計上額が大きくなっております。主力事業であるFacebook等のSNSはそれほど大きな固定資産を必要としないと思いますが一体何に使っている設備なのかは詳細には分かりませんでした。建設仮勘定も1兆円を超える金額で計上されており、毎年巨額の固定資産をを取得しているようです。

のれんの計上額は1.9兆円となっております。主に2014年にメッセージアプリ会社のWhatsAppを買収した際に発生したものです。日本ではLINEが席巻しておりますが、世界規模で見ればメッセージアプリはWhatsAppが強いようです。

まとめ

今回はGAFAの一角を担うFacebook, Inc.を取り上げました。世界最大のSNSやメッセージアプリの運営により巨額の広告収入を得ており非常に収益性が高い会社であることが分かりました。おそらく主な収入源はFacebookとインスタグラムだと思います。SNSが普及してから約10年が経過して、社会に根付いてきたためSNS自体が今後使われなくなることは考え難いと思いますが、TicTok等の別のサービスとの競争は今後も続きそうです。5Gの普及や、さらに先にスマートフォンに取って代わる新しいデバイスが普及した際にFacebookがSNSの王者でいられるかは分かりません。

一方でステーブルコインのLibraやOculusのVR等の先進技術への投資も行なっているようです。詳細は分かりませんが世界を変えるような製品やサービスが生み出されるかもしれません。

総合評価

以上を踏まえ筆者のFacebook, Inc.の財務数値の評価は以下の通りです。

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