メタ・プラットフォームズってどんな会社?
会社概要
メタ・プラットフォームズの会社概要は以下のとおりです。
- 本社所在地:カリフォルニア州
- 設立:2004年
- 事業内容:SNS、メッセージアプル、VR端末
- 売上高:1,179億ドル
- 従業員数:71,970人
マークザッカーバーグ氏が大学の同級生と共に立ち上げた会社です。
株価の推移
メタ・プラットフォームズの2021年12月から過去5年間の株価の推移は以下のとおりです。
株価は概ね右肩上がりで推移しています。(2022年2月に大きく下落しています。)
損益計算書分析
メタ・プラットフォームズの2021年12月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。
売上高は約13.5兆円と非常に規模が大きいことが分かります。粗利率は80%、営業利益率は約40%となっており収益性が非常に高い企業であることが分かります。
売上高の内訳
メタ・プラットフォームズの2021年12月期の売上高の内訳は以下のとおりとなっております。
売上高のほとんど全てが広告売上となっております。
約2%を占めているのがReality LabsはVR端末のOculus Questを販売している事業です。2021年10月に社名をフェイスブックから現在のメタ・プラットフォームズへ変更しており、メタバース事業に積極的に投資していくことを宣言しました。
メタバース事業を手掛けるReality Labs事業の規模が小さく、2021年12月期は約1.1兆円の赤字を計上しています。今後もしばらくは広告事業で稼いだキャッシュをReality Labs事業へ投資していくという状況が続くと予想されます。
地域別の売上高の内訳
メタ・プラットフォームズの地域別の売上高の内訳は以下のとおりです。
北米地域が最も大きな割合を占めているものの、幅広い地域で売上が計上されていることが分かります。物理的な投資が必要な製造業や小売業と違いIT企業は比較的容易に事業の展開が可能です。その分競合他社の参入も容易であるというデメリットがあります。
過去の業績の推移
メタ・プラットフォームズの2021年12月期から過去5年間の業績の推移は以下のとおりとなっております。
売上、利益ともに大きく伸びていることが分かります。Facebookは10年前ぐらいから急速に流行し、最近はそれほど勢いがないと感じていましたが、売上高と利益は伸び続けています。どういった要因で伸びたのでしょうか。
アクティブユーザー数と広告単価
Facebookのアクティブユーザー数の過去5年間の推移は以下のとおりです。(各年度ともに第4四半期のデータです。)
ユーザー数は伸びていますが、よく見るとアメリカ、カナダ、ヨーロッパといった先進国ではほぼ横ばいで推移しております。それ以外の地域で伸びていますが、伸びは鈍化傾向にあります。
続いて広告単価の推移を見ていきましょう。
まず驚きなのが地域によって広告単価が大きく違うという点です。特にアメリカ・カナダは広告単価が高くなっています。
広告単価はすごい勢いで上昇していることが分かります。インターネット通販が伸びており、広告需要が増加していることが背景にあるようです。
メタ・プラットフォームズの2021年12月期の損益計算書のポイントは以下のとおりです。
- メタバース事業は巨額の赤字となっているが、広告事業が補ってあまりある利益を計上している。
- 広告単価の上昇により利益が大きく伸びている。
貸借対照表の分析
2021年12月期のの連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。
資産の中で最も大きな金額を占めるのは有形固定資産となっております。内訳は以下のとおりとなっております。
サーバー、ネットワーク機器や建物が大きいです。データセンターやサーバー機器が計上されています。建設仮勘定も約1.6兆円が計上されており、引き続き設備を拡張していることが分かります。
IT企業といえば設備投資がほとんどないのが特徴でしたが、今ではGoogleやAmazonもデータセンターやサーバー機器に巨額の投資をしており、投資余力がない企業は太刀打ちできない状況にあります。
有形固定資産の次に大きいのが有価証券となっております。国債や社債で余剰資金を運用しているようです。
自己資本比率は約75%となっており財務体質は健全です。
まとめ
今回は世界最大のSNS企業であるメタ・プラットフォームズを取り上げました。決算発表を受けて株価は急落していますが、業績は堅調に推移している印象があります。ユーザー数の伸びが鈍化していることが懸念されますが、フェイスブックやインスタグラムを展開するFamily of App事業で6兆円以上の利益を計上しています。これだけ潤沢な利益を生む事業があれば、メタバース事業への巨額の投資を継続することができると思います。
一方でメタバース事業が今後どれぐらい世界で受け入れられるかについては不透明です。世界中の人が毎日メタバース空間で一定の時間を過ごすような未来がくれば、先駆者であるメタ・プラットフォームズは世界最大の企業となると思います。
総合評価
以上を踏まえ筆者のメタ・プラットフォームズの財務数値の評価は以下の通りです。
以上を踏まえ筆者の の財務数値の評価は以下の通りです。