日本企業の分析

三和ホールディングス株式会社 決算分析

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三和ホールディングス株式会社ってどんな会社?

三和ホールディングス株式会社は東京都新宿区に本社を置く持株会社で、傘下の三和シャッター工業等の子会社を通じてビル商業施設建材製品、住宅建材製品、建築用金属製品の製造販売事業等を行なっております。2020年3月期の連結売上高は4,401億円、連結従業員数は11,474人となっております。三和シャッターは1956年に兵庫県尼崎市で三和シャッター製作所として事業をスタートしました。その後1963年に東京証券取引所市場第二部へ上場を果たしました。

各種指標及び株価の推移

株価の推移

三和ホールディングス株式会社の2020年3月期から過去5年間の株価の推移は以下のとおりです。

株価は1,100円前後で上がり下がりを繰り返しているようです。

各種指標(2020年3月時点)

株価収益率(PER)8.68倍 

株価純資産倍率(PBR) 1.13倍

株価収益率、株価純資産倍率は低い水準にあり市場からはあまり評価されていない銘柄のようです。

損益計算書分析

三和ホールディングス株式会社の2020年3月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。

粗利率は約29%となっております。売上高の内訳は以下の通りです。

ビル商業施設向けが売上の64%を占めています。主な製品はシャッターやドア関連の製品で、透明なものや防火のもの等様々な機能の製品を取り扱っております。住宅建材製品は約25%となっており、窓のシャッターや雨戸を取り扱っております。メンテナンスやサービスも10%程度の売り上げがあります。メンテナンスやサービスは継続取引ですので安定した売り上げが見込めます。

販管費について

販管費の内訳は以下のとおりとなっております。

人件費が大きな割合を占めております。三和ホールディングスは子会社を約100社抱えており、事務や営業の人員がたくさんいるため人件費が多くなっているのではないでしょうか。

三和ホールディングスは最近人員数が増やしているようです。2016年3月期には8,790人でしたが、2020年3月期には11,474人となっており、この4年間で30%も増えております。M&Aを積極的に行なっており人員数が大きく増加しているようです。販管費は固定費が大きい費用構造になっております。

貸借対照表分析

三和ホールディングス株式会社の2020年3月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

売上債権の回転期間は約2.6ヶ月、棚卸資産の回転期間は約2ヶ月となっております。建設会社向けの売上が多いことが想定され、回転期間は比較的長くなっているようです。

有形固定資産は工場の建物や製造設備関連の資産が多く計上されております。日本だけではなく、アメリカやヨーロッパにも多くの工場を保有しております。2020年3月期の固定資産の取得額は約84億円となっております。

のれんについて

無形固定資産にはのれんが約52億円含まれております。三和シャッターは国内外の会社を積極的に買収していて、過去5年間で新規取得した主な会社は以下の通りです。

三和シャッターの企業規模を考えれば、中型〜小型の買収ですがかなりの数の会社を買収していることが分かります。

セグメント別分析

三和ホールディングス株式会社は地域別にセグメントを識別しておりセグメント別の業績は以下の通りとなっております。

日本向けの売上高は約55%となっております。欧州向けは利益率はあまり高くないようです。アジア向けの売上は63億円とまだまだ小さいですが伸び代がある市場ですので今後に期待したいです。

まとめ

今回は子会社を通じて、シャッターやドア等の動く建材の製造、販売事業を行なっている三和ホールディングスを取り上げました。シャッターやドアの分野で高いシェア占めており過年度の業績の推移を見ると安定的に利益を計上しております。今後は以下の2つの伸び代があるのでは無いかと考えます。1つ目はアジア市場の開拓です。三和ホールディングスの海外売上はアメリカとヨーロッパが中心でありアジア向けは僅かとなっております。アジア市場を開拓できれば売上を伸ばすことが期待できます。2つ目は高付加価値製品の強化です。防火、防水といった付加価値をつけたシャッターやドアにも力を入れております。付加価値を高められればより利益率を高められるのではないかと思います。

三和ホールディングスはM&Aを積極的に行なっております。日本企業による海外企業のM&Aはあまりうまくいかない事例が多いように思えます。三和ホールディングスは、多くの海外企業を買収しており適切に管理を行い、シナジー効果をあげることができるかが今後の業績を大きく左右することになると思います。

総合評価

以上を踏まえ筆者の三和ホールディングス株式会社の財務数値の評価は以下の通りです。

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