海外企業の分析

10分で分かるGAFAの決算書の概要

GAFAとは

GAFAはアメリカに本社を置く4つの超巨大企業のGoogle、Apple、Facebook、Amazonの4つの会社を総称する際に使われる言葉です。4社の頭文字をとってGAFAと呼ばれております。

読み方は「がーふぁ」と呼ぶ人もいれば「がふぁ」と呼ぶ人もいて決まっていませんが「がーふぁ」と読んでいる人が多いように思えます。

GAFA4社が注目さているのは株価が絶好調であり、日常生活だけではなく株式市場にも大きな影響を与えているという背景があります。過去5年間の4社の株価の推移は以下のとおりです。

2016年1月の株価を1とした場合

4社ともに過去5年間で株価は2倍以上に上昇をしております。

これらの4社はまとめて語られることが多いですが、それぞれ得意とする事業領域は異なります。今回はGAFAの決算の概要を説明していきます。この記事を読むことでGAFAの展開している事業を具体的な数値で理解できるようになります。

では早速4社の決算をGoogle、Apple、Facebook、Amazonの順番で見ていきましょう。

Googleの決算の概要

まずはGoogleを見ていきましょう。実はGoogleはAlphabet Inc.という会社の子会社です。そのためGoogleの決算はAlphabet Inc.の決算書を見れば確認することができます。

Googleの売上高と利益

Googleの2020年12月期の売上高と利益は以下のとおりとなっております。

売上高の約7割がGoogle広告売上となっております。Youtube広告の売上は全体の1割強しか占めていないことが分かります。クラウド事業にも力を入れておりAmazonと競合していますが現状ではAmazonの方が売上が大きいようです。

Googleの業績の推移

Googleの過去6年間の業績は以下のとおりとなっております。

売上高、利益ともに右肩上がりで推移しており5年前と比較して2.4倍に増加しております。広告事業が中心であるため変動費が大きく、売上と利益が同じぐらいの成長率である点が特徴的です。

Googleの貸借対照表

Googleの2020年12月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりです。

資産のうち最も大きな金額を占めているのは有価証券です。主に余剰資金の運用を行なっております。ついで大きいのは有形固定資産です。Googleクラウドに使用するデータセンターやサーバー関連機器が計上されていることが想定されます。

自己資本比率は約70%となっており財務体質は非常に健全であることが分かります。

ROAとROE

Googleの2020年12月期のROAとROEは以下のとおりです。

ROA、ROEはともに10%を超えており非常に高いですが、GAFAの中ではROAは3位、ROEは4位となっております。

Appleの決算の概要

次はアップルを見ていきましょう。アップルは時価総額が最も高くGAFAの中でも頭一つ抜けている印象がありますが実態はどうなっているのでしょうか。

Appleの売上高と利益

Appleの2020年9月期の売上高と利益は以下のとおりとなっております。

売上高は28.8兆円、利益は6兆円となっております。メーカーで利益率が20%を超えているのは驚異的です。売上の約半分がIphoneとなっております。サービス売上も約2割を占めており、利益率を押し上げる要因となっております。

Appleの業績の推移

Appleの過去6年間の業績の推移は以下のとおりとなっております。

過去6年間は非常に好調な業績をキープしていることが分かります。一方で成長率という観点ではGAFAの他の会社と比較すると低い傾向にあります。

Appleの貸借対照表

Appleの2020年9月期の連結貸借対照表の概要は以下の通りです。

総資産のうち最も大きな金額を占めているのは有価証券で、主に余剰資金を運用しております。アップルはメーカーですが、製造を外部に委託しているため工場等の製造設備は保有しておらず有形固定資産は3.8兆円と割合としてはそれほど大きくありません。自己資本比率は約28%となっております。

ROAとROE

Appleの2020年9月期のROAとROEは以下の通りです。

自己資本比率が低いこともありROEは73.7パーセントと非常に高くなっております。GAFAの中で最も高くなっております。

Facebookの決算の概要

次はFacebookを見ていきましょう。FacebookとインスタグラムといったSNSで世界を席巻した企業の決算書はどのようになっているのでしょうか。

Facebookと売上高と利益

Facebookの2020年12月期の売上高と利益は以下のとおりとなっております。

売上高のほぼ全てが広告収入となっておりFacebookやインスタグラムから莫大な収益が生まれていることが分かります。VRやLibra等の新しい事業にも力を入れていますが収益面での貢献はまだ先になりそうです。

Facebookの業績の推移

Facebookの過去6年間の業績の推移は以下のとおりです。

売上高、利益は右肩上がりで推移をしております。特に利益は5年前と比較して約8倍になっております。

Facebookの貸借対照表

Facebookの2020年12月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

Facebookの総資産は約16.7兆円となっております。意外にも有形固定資産が4.8兆円も計上されております。のれんは主にメッセージアプリを展開するWhat’s Appを買収した際に発生したものとなっております。

自己資本比率はGAFAの中では最も高く約80%となっており財務体質は健全な水準にあります。

ROAとROE

FacebookのROAとROEは以下のとおりとなっております。

ROAはGAFAの中で最も高くなっております。

Amazonの決算の概要

最後にAmazonを見ていきましょう。

Amazonの売上と利益

Amazonの2020年12月期の売上高と利益は以下のとおりとなっております。

売上の約半分を占めているのがオンラインストアの売上となっております。サードパーティー売上は、Amazonストアで出品者から購入する場合にAmazonが配送等を代行することによって発生する売上となっております。約7割がAmazonストア関連の売上となっております。

AWSはAmazon Web Serviceの略でクラウドコンピューティング等の事業となっております。今最も伸びている分野で実は利益の大部分はAWS事業が稼いでおります。

Amazonの業績の推移

Amazonの過去6年間の業績の推移は以下のとおりとなっております。

売上高と利益はともに大きく成長していることが分かります。固定費が大きい事業を行なっているため売上高の成長以上に利益が大きく伸びていることが分かります。

Amazonの貸借対照表

Amazonの2020年12月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりです。

資産の中で最も大きな金額を占めているのは有形固定資産となっております。Amazon物流センターはほとんどが賃貸ですが、倉庫内のマテハン設備等が計上されていることが想定されます。またAWS事業のサーバー設備、データセンターの設備等も計上されております。

自己資本比率は約30%となっております。

ROAとROE

AmazonのROAとROEは以下のとおりとなっております。

資産総額が大きいためROAは7.8%とGAFAの中では最も低くなっておりますが、自己資本比率が低いためROEは高くなっております。

まとめ

今回はGAFAの4社の決算の概要を解説していきました。解説の中で金額の単位が「兆」しかでてこないほど巨大な企業です。特にApple以外の3社については過去5年間で大きく売上と利益を伸ばしており、今後もこの成長を維持できるかがポイントになりそうです。株価は既に成長が織り込まれているほど高くなっているようにも思えますから、成長が止まってしまえば現在の株価は維持できないでしょう。

各会社の決算についてはより詳細に解説している記事がありますので興味のある方はご覧ください。