日本企業の分析

積水ハウス株式会社 決算分析

会社概要

積水ハウスの会社概要は以下のとおりです。

会社の概要
  • 本社所在地:大阪市北区
  • 設立:1960年
  • 事業内容:戸建住宅、賃貸住宅等
  • 売上高:2兆4,469億円
  • 従業員数:28,362人

株価の推移

積水ハウス株式会社の2021年4月から過去5年間の株価の推移は以下のとおりとなっております。

株価は安定して推移していることがわかります。

損益計算書分析

2021年3月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。

粗利率は19.3%、営業利益率は7.6%となっております。思っていたより粗利率は低いようです。売上高の内訳を見ていきましょう。

売上高の内訳

積水ハウスの売上高の内訳は以下のとおりとなっております。

積水ハウスは様々な事業を行なっており、請負型、開発型、ストック型、国際の4つに分類しています。

請負型は、顧客が用意した土地に建物を建てる事業です。一方で開発型は自社仕入れた土地に建物を建てて販売する事業となります。開発型は自社で在庫を抱えることになるため請負型と比較してリスクが高い事業となります。

ストック型は、主に過去に積水ハウスが建てた住宅をリフォームしたり、賃貸物件を一括借り上げして転貸する事業となっております。

国際事業は海外の事業となっており、アメリカや中国等様々な国で事業を展開しているようです。

売上と利益の内訳を円グラフに表すと以下のとおりです。

比較的リスクが低い請負型やストック型が大きな割合を占めていることがわかります。海外売上の国際事業の割合はそれほど大きくありませんがしっかりと利益を計上しています。

販管費の内訳

積水ハウスの2021年3月期の販管費の内訳は以下のとおりです。

販管費は人件費が大きな割合を占めています。広告宣伝費も239億円計上されています。

過去の業績の推移

積水ハウスの過去6年間の業績の推移は以下のとおりとなっております。

売上高と利益はともに上昇傾向にあることがわかります。

積水ハウスの損益計算書のポイントは以下のとおりです。

貸借対照表の分析

2021年3月期のの連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

大きな金額を占めているのは分譲建物と分譲土地となっております。開発型ビジネスに関連して計上しているものが多いと想定できます。開発型の年間売上高は3,200億円程度ですから、少し在庫が多いようにも思えます。

まとめ

今回は日本を代表するハウスメーカーである積水ハウス株式会社を取り上げました。過去の業績推移を見ると非常に安定した業績の推移となっていました。やはり、衣、食、住に関連する事業底堅い印象があります。競合するダイワハウスは商業設備や物流センターといった住宅以外の事業にも力を入れているのに比べて、積水ハウスは住宅がメインの事業となっております。今後も安定した業績の推移が続くのではないかと思います。海外事業は割合は小さいですが利益率は高くなっており、今後の成長に期待したいです。

総合評価

以上を踏まえ筆者の積水ハウス株式会社の財務数値の評価は以下の通りです。