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The Coca Cola Company 決算分析

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The Coca Cola Companyってどんな会社?

The Coca Cola Companyはアトランタ州ジョージアに本社を置く飲料メーカーです。2019年12月期の連結売上高は約4兆200億円、連結従業員数は86,200人の大企業です。社名にもなっている世界中で愛されている炭酸飲料のコカコーラは1886年にジョン・S・ベンバートン氏がカラメル色のシロップを調合して生み出しました。その後エイサ・G・キャンドラー氏が約2,300ドルでコカコーラの事業を買い取りました。原液をフランチャイズ契約したボトラーに販売する方式により事業を拡大しました。

各種指標及び株価の推移

株価の推移

The Coca Cola Companyの2019年12月期から過去5年間の株価の推移は以下のとおりです。

株価は緩やかに上昇傾向にあることが分かります。

損益計算書分析

The Coca Cola Companyの2019年12月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。

コカコーラはアメリカの会社なのでドル建てで財務諸表を作成しております。今回の分析では分かりやすさの観点から1ドル当たり一律に108円で換算をしています。

粗利率は約60%と非常に高い水準にあります。日本企業の競合他社となるサントリーの粗利率は約40%ですから、コカコーラの粗利率は高さは際立っております。粗利率の高さはコカコーラのビジネスモデルに秘密があります。コカコーラは飲料の原液をボトラーへ販売します。コカコーラはボトラーとフランチャイズ契約を結んでおり、ボトラーが原液から最終製品を生産してボトルに詰めて卸売業者や小売業者へ販売しています。原液の販売が中心であるため売上はそれほど大きくなりませんが利益率は高くなる傾向にあります。

販管費について

The Coca Cola Companyは売上高販管費率は32%となっており比較的高い水準にあります。販管費の内訳は以下のとおりです。

最も大きい金額を占めているのは広告宣伝費となっており4,585億円と巨額の費用を投入しております。ワールドカップ等のスポーツイベントのスポンサーになっている印象があります。コカコーラはブランド価値ランキングで上位に入ることが多いです。ブランドイメージ維持には巨額の費用がかかっているようです。運送費も高くなっております。飲み物を運送するため衛生面にも気を使わなければならず大きな費用がかかっているようです。

セグメント別の売上高と利益

The Coca Cola Companyのセグメント別の売上と利益の内訳は以下の通りとなっております。

コカコーラは基本的に地域別にセグメントを区分しています。やはり本社がある北米地域の売上が大きくなっていますが利益率はあまり高くないことがわかります。

ボトリング・インベストメント事業はコカコーラがボトラーへ出資してボトラーとして最終製品を生産し小売業者等は販売している事業となっております。売上は大きくなっておりますが利益率は高くないようです。

売上に対する営業利益率が約25%と非常に利益率が高い会社となっております。

貸借対照表分析

The Coca Cola Companyの2019年12月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

資産総額は9.3兆円となっております。流動資産が2.2兆円、固定資産が7.1兆円となっており固定資産が多くなっております。最も大きい金額を占めているのは持分法投資となっております。こちらは主にボトラーへの出資となっております。損益計算書にも持分法による投資利益として約1,100億円計上されており、投資先は儲かっている会社が多いことが推定できます。

のれんの計上額も1.8兆円と巨額になっております。ボトラーの買収等によるものです。

負債の部では借入金が非常に多く計上されております。流動資産<流動負債となっており自己資本比率も約22%となっており財務体質は健全とは言い難い状況です。自己資本比率が低いのは配当を積極的に行なっているためであり、圧倒的な収益力を考えれば全く問題ないでしょう。

主な出資や買収について

The Coca Cola CompanyはM&Aを積極的に行なっております。

モンスタービバレッジへの出資について

コカコーラはエナジードリンクで有名なモンスタービバレッジにも出資をしています。2015年に約21億ドル(一部は条件付き)のキャッシュとコカコーラのエナジードリンク事業と引き換えに、モンスタービバレッジの16.7%分の株式を取得しました。この提携によりコカコーラは一部地域でのモンスターエナジードリンクの販売権も取得しております。

イギリスのコーヒーチェーンの取得について

コカコーラは2018年にヨーロッパ最大のコーヒーチェーン店のコスタコーヒーを約49億ドルで買収しております。この買収により約25億ドルののれんが計上されました。

コカコーラは、エナジードリンクやコーヒーといった成長分野に巨額の資金を投入することで成長を維持しようとしていることが分かります。

まとめ

今回は世界最大の飲料メーカーであるコカコーラを取り上げました。営業利益率が約27%となっており驚異的な収益力を誇る会社であることが分かりました。ボトラーへの出資を加速させているものの、基本的なビジネスモデルはボトラーへの原液の販売です。このビジネスモデルは製造、瓶詰め、最終製品の販売といった業務をボトラーに担わせることにより、コカコーラ自身は設備投資を抑えることができます。また製造や販売に関する人員も少なくできるため固定費を抑えることができて非常に良いビジネスモデルだと思います。

エナジードリンクやコーヒーといった成長分野にも積極的に投資をしています。コカコーラの飲料は世界中で愛されており世界人口は増加していることを考えれば今後も成長が期待できる企業でしょう。

総合評価

以上を踏まえ筆者のThe Coca Cola Companyの財務数値の評価は以下の通りです。

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