日本企業の分析

カルビー株式会社 決算分析

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カルビー株式会社ってどんな会社?

カルビー株式会社は東京都千代田区に本社を置くスナック菓子とシリアル食品の製造販売事業を行なっている会社です。2020年3月期の連結売上高は2,559億円、連結従業員数は4,053人の大企業です。その歴史は古く1949年に松尾糧食工業株式会社として事業をスタートしました。1964年にかっぱえびせんを、1975年にポテトチップスを発売しました。アメリカへの進出やシリアル事業に参入するなどを経て事業を拡大し、2011年に東京証券取引所市場第一部に株式を上場しました。

各種指標及び株価の推移

株価の推移

カルビー株式会社の2020年3月期から過去5年間の株価の推移は以下のとおりです。

株価はゆるやかに下落傾向にあることが分かります。

各種指標(2020年3月時点)

株価収益率(PER)22.26倍 

株価純資産倍率(PBR) 2.39倍

株価収益率と株価純資産倍率は比較的高い水準にあり市場から期待されている銘柄のようです。

損益計算書分析

カルビー株式会社の2020年3月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。

粗利率は約45%と比較的高い水準にあります。以前分析した湖池屋の粗利率は37%でしたから、カルビーの方が粗利率が高くなっております。ちなみに江崎グリコは47%、森永製菓は51%となっておりお菓子は比較的利益率が高いことが分かります。

また、営業利益率は10.8%となっており収益性は非常に高いことが分かります。

売上高の内訳

カルビー株式会社の2020年3月期の売上高の内訳は以下のとおりとなっております。

国内スナック菓子の売上が全体の7割以上を占めております。フルグラが大ヒットしておりますが、まだまだポテトチップス等のお菓子の割合が大きいようです。海外向けの売上も2割弱あります。

最も大きい事業であるスナック菓子の売上の内訳は以下のとおりです。

やはりポテトチップスが最も大きい割合を占めております。ポテトチップスの年間売上高の861億円を日本の人口(約1億2千万人)で割ると718円となります。日本国民はカルビーのポテトチップスを年間7袋〜8袋ぐらい食べている計算になります。

販管費について

売上高販管費率は34%となっており比較的高い水準にあります。販管費の内訳は以下のとおりです。

販売促進費として358億円もの金額が計上されております。おそらく小売店へのリベートでは無いかと考えられます。他のお菓子メーカーにも多額の販売促進費を計上しており、リベートを考慮すると実質的な粗利率は10%以上低くなります。

広告宣伝費は37億円となっております。以前分析した江崎グリコは約140億円、森永製菓は約87億円の広告宣伝費を計上しております。カルビーの広告宣伝費は他社に比べて少ないようです。言われてみればあまりカルビーのCMはあまり見ないようにも思えます。カルビーはスナック菓子で高いシェアを誇っており、広告宣伝に力を入れる必要が無いという見方もできます。

貸借対照表分析

カルビー株式会社の2020年3月期の連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。

売上債権の回転期間は約1.4ヶ月、棚卸資産回転期間は0.9ヶ月と比較的短くなっております。有形固定資産は建物や機械装置が大半を占めております。お菓子メーカーの製造設備は基本的に特注品でしょうから、有形固定資産の計上額は大きくなる傾向にあります。

借入金はほとんど計上されておりません。自己資本比率は約78%となっており財務体質は非常に健全となっております。

海外事業について

カルビーは海外事業にも力を入れております。海外事業の過去5年間の売上高の推移は以下のとおりとなっております。

過去5年間で海外向けの売上高は約1.5倍に増加しております。特に中国での売上が大きく伸びております。その他のうち約60億円がイギリス、43億円がインドネシア向けの売上です。2018年に「Pacific Shelf1809」というイギリスのお菓子メーカーを約13億円で買収しております。北米事業は伸び悩んでいるようですが、中国や東南アジアで売上を伸ばしていけるかが今後の成長の鍵となるでしょう。

まとめ

今回はスナック菓子で国内最大手のカルビー株式会社を取り上げました。お菓子メーカーに共通して言えることですが原価率が低く、販管費が大きい費用構造となっておりました。市場シェアが高い製品が多く、広告宣伝費を抑えられているため営業利益率は10%を超えており非常に収益性が高い会社です。海外事業にも力を入れており、国内事業が生み出す潤沢なキャッシュを海外事業へ投資し、海外で販売を伸ばすことができれば今後も大きな成長が期待できるでしょう。

総合評価

以上を踏まえ筆者のカルビー株式会社の財務数値の評価は以下の通りです。

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