UUUMってどんな会社?
会社概要
UUUMの会社概要は以下のとおりです。
- 本社所在地:東京都港区
- 設立:2013年
- 事業内容:クリエーターサポートサービス事業
- 売上高:244億円(2021年5月期)
- 従業員数:546人(2021年5月)
2013年に設立された新しい会社です。設立からわずか4年で東京証券所マザーズへ上場をしています。
株価の推移
UUUM株式会社の株式上場から2021年5月までの株価の推移は以下のとおりです。
株価は上場後しばらくして大きく上昇しましたが、今は低迷傾向にあるようです。
損益計算書分析
UUUM株式会社の2021年5月期の連結損益計算書の概要は以下の通りとなっております。
粗利率は約26.5%とあまり高くはありません。営業利益は約8億円です。上場以来ずっと黒字を確保しています。
売上高の内訳
売上高の内訳は以下のとおりとなっております。
最も大きな割合を占めているのがアドセンスとなっております。これはクリエーターの運営会社のGoogleからの収入です。
UUUMは所属するYouTuber動画の広告収入を売上に計上したうえで、クリエーターへの支払いを売上原価として計上しているようです。
ついで大きな金額を占めているのは広告売上となっております。企業がクリエーターに商品をPRしてもらい、企業側から広告料を受け取る仕組みとなっております。
自社サービス事業は、UUUM自身が運営するYouTubeチャンネルや、ゲームアプリからの収益となっております。
販管費の内訳
UUUM株式会社の2021年5月期の販管費の内訳は以下のとおりとなっております。
最も大きな金額を占めているのは人件費です。クリエーターの動画制作支援や広告代理店、スポンサー企業とのやりとりに関する人員がいるのでしょう。
連結従業員数は2017年5月の144人から546人へ大幅に拡大をしています。
地代家賃は約6億円となっております。本社は六本木のミッドタウンで、毎月の賃料は約5千万円ということが推定できます。
業績の推移
UUUM株式会社の過去の業績の推移は以下のとおりとなっております。
売上の伸びは鈍化傾向にあり、利益は減少していることがわかります。
UUUM株式会社の2021年5月期の損益計算書のポイントは以下のとおりです。
- クリエーターへの支払いが多いため利益率は低い
- Adsense収入(Googleからの収入)が売上の6割を占める。
貸借対照表の分析
UUUM株式会社の2021年5月期のの連結貸借対照表の概要は以下のとおりとなっております。
総資産は約97億円となっており、非常にコンパクトな貸借対照表となっております。計上内容に特筆すべきものは見当たりません。自己資本比率は約40%となっております。
まとめ
今回はYouTubeクリエーターのサポート事業を行うUUUM株式会社を取り上げました。設立からわずか4年半で上場を果たし、HIKAKIN、はじめしゃちょーといったトップYouTuberを多く抱えていることから非常に注目されている会社です。最近では一部のクリエーターの離脱や株価の低迷から勢いが失われている印象がぬぐえません。一方でm上場以来黒字を確保していますし、最初の期待値が高すぎただけのようにも思えます。
今後は、現状3割弱しかない広告売上をどれだけ増やすことができるかが鍵となると思います。YouTuberの炎上事案等もあり、広告主である企業側は個人YouTuberと直接契約するのはハードルが高いと思います。UUUMが企業広告をたくさん獲得できればクリエーターの離脱を防ぐことができると思います。
インフルエンサーを使った広告は今後も成長が期待できる分野ですので、UUUMもまだまだ成長の余地があると思います。
総合評価
以上を踏まえ筆者のUUUM株式会社の財務数値の評価は以下の通りです。